
「再生可能エネルギー」というワードを耳にして、皆さまは何を想像されますか?
屋根に載っている太陽光パネルや、海沿いの風車などを思い浮かべる方が多いと思います。
しかし「再生可能エネルギーって何?」と聞かれたときに具体的にこういうものだと説明をできる方というのは、少ないのではないでしょうか?
今回はこのコラムで「再生可能エネルギーってワードは知っているし、なんとなくイメージはつくけどその定義はなんだろう?」「再生可能エネルギーの需要が高まっている理由を知りたい!」「再生可能エネルギーはなぜ必要なのだろう?」という方に向けて、改めて「再生可能エネルギーとは何か」について解説します。
再生可能エネルギーって何?
再生可能エネルギーには以下の5つがあげられます。
- 太陽光発電(光のエネルギーから直接電気を作る太陽電池を利用した発電方式)
- 風力発電(風の力で風車を回転させ、その動力を利用した発電方式)
- バイオマス発電(化石燃料以外の生物由来の再生可能資源を利用した発電方式)
- 水力発電(水が高いところから低いところへ流れる時の位置エネルギーを利用した発電方式)
- 地熱発電(地下のマグマの熱エネルギーを利用した発電方式)
特に太陽光発電においては、通常の土地に対して設置しているものや住宅の屋根だけではなく、工場や製造業設備の屋根や商業設備のカーポートなどにも設置されている光景がなじみのものになってきました。風力も山間部の風が強い地域ではチラホラ見かける機会があるかと思います。
また定義としては2009年7月1日に、エネルギー供給事業者による非化石エネルギー減の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律が定められました。この法律の第四条にて、再生可能エネルギーは 太陽光/風力/水力/地熱/太陽熱/大気の熱その他の自然界にする熱/バイオマスと定められています。
再生可能エネルギーのメリット・デメリット
この再生可能エネルギーと呼ばれるものには3つの特徴があります。
- エネルギー源が枯渇しない事
- どこにでも存在すること
- 温室効果ガスを排出せずに電力を生み出せること
再生可能エネルギーの大きなメリットのひとつとしては枯渇しない資源由来のため、永遠にエネルギーを生み出せる点があります。発電時に温室効果ガスを排出しないことも大きなポイントです。
反対に、自然由来の電力であるため生み出せるエネルギーの量が安定せず、気候や天気、場所などの環境による差があることや、発電機器の導入にコストがかかることがデメリットとして挙げられます。
地球温暖化対策と「パリ協定」
では、どうして温室効果ガスを排出しないということが大切なのでしょうか?これは皆さんもご存じの通り地球温暖化に対する対策となります。ここで、日本での再生可能エネルギーの導入に拍車をかけた2016年11月4日発行の「パリ協定」を紹介します。
パリ協定は、2015年12月にフランス・パリで開催されたCOP21(国連機構変動枠組条約第21回締約国会議)で、世界200か国が合意して成立しました。1997年に定まった「京都議定書」のあとを継ぎ国際社会全体で温暖化対策を進めていくための基礎となる条約で、内容としては参加国のすべてが温室効果ガスの削減に取り組むことを約束しました。歴史上初めての枠組みで大きな注目を集めたため、ニュースなどでも連日取り上げられておりその映像が記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
協定は、以下のふたつの目標を掲げています。
- 世界の平均気温を産業革命以前のプラス2度以下、さらにプラス1.5度まで抑える努力をする
- できるだけ早く世界の温室効果ガス排出量を抑え、21世紀後半には排出量と、森林などによる吸収量のバランスをとる
さて、この2つの目標に対し、日本は何をしていくのでしょうか?それはこの協定が採択される国際会議・COP21にて目標を掲げています。
「温室効果ガスの排出量を、2030年度に、2013年度比-26.0%の水準にすること」
では、この目標を叶えるためになにができるのか?それが、温室効果ガスの排出量を削減していくことに繋がり、再生可能エネルギーは温室効果ガスを排出しないことからパリ協定の実現に貢献できるというわけです。
日本におけるエネルギー受給率
この再生可能エネルギーが注目される理由はもう一つ、国内生産が可能という面です。自国での安定した電力供給を叶えていくために再生可能エネルギーは大きな役割を果たしてくれます。
2019年度の日本のエネルギー受給率は12.1%で、他の先進国と比較すると低い状況です。ただし、再生可能の電力比率でいうと全体の電力の18%を占めており、再エネ発電設備容量は世界第6位で、太陽光発電は世界第3位となっております。中国・アメリカに次いで世界で太陽光発電設備が多い国が日本ということです。
再生可能エネルギー、どうやって導入する?
ここまで再生可能エネルギーの重要性を紹介していきましたが、実際の再生可能エネルギー導入事例としてやはり太陽光発電がダントツでした。太陽光発電はコスト・適正場所などから比較的導入しやすいことが理由になります。また、今までは再生可能エネルギーで発電した電気を国の制度を利用して販売するのが主流でしたが、今後の主流は自分のところで創った電気は自分で使う時代となっていきます。
再生可能エネルギーの導入により電気代のコストダウンが可能となり、企業として「温室効果ガス削減に対しての活動をしている」という面で企業価値の向上に繋がります。
まとめ
- エネルギー源が枯渇せずどこにでも存在する
- 温室効果ガスを排出せず電気を生み出せる
- パリ協定によって世界での再生可能エネルギー需要が高まっている状態
- 太陽光発電は再生可能エネルギーの中でも導入しやすい
- 再生可能エネルギーで発電した電気は売るのではなく自社で消費が今後の主流
最後に
今回のコラムでは再生可能エネルギーとはそもそもどういったものなのか、そして現代社会において再生可能エネルギーが求められる理由を解説いたしました。
株式会社サンエイ工務店では、三重県北勢エリアを中心とする東海地方の再生可能エネルギーの設備導入を承っております。設計から施工、その後のメンテナンスまで一貫して提案できますのが弊社のサービスの大きな強みです。
日頃のニュースや社会情勢から再生可能エネルギーの導入は必要だと感じながらもスタートラインがわからずお困りの会社様や団体様。今回のコラムのような知識的な内容のご案内から、実際に御社にシステムを導入した場合のシミュレーションから、すでにお持ちの設備の維持管理・洗浄まで、太陽光発電に関するスペシャリスト集団として、小さなことからお気軽にご相談お待ちしております。
ぜひ、弊社ホームページ内のお問い合わせフォームよりご相談くださいませ。